マイホームを購入するには、多くの資金が必要なため「貯金」をしておくと安心です。
しかし、物価高騰中の現代では思うように貯金が増えないと悩む方もたくさんいらっしゃるかと思います。
「貯金」が少ないからと、マイホームの購入を諦めてはいませんか?
実は、貯金額が少なくても住宅ローンを組んでマイホームを手に入れる方法があります。
今回は、貯金と住宅ローンの関係や建売住宅と注文住宅の違い、頭金の重要性と審査のポイントを解説します。
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住宅ローンを組むために必要な貯金額とは?
住宅ローンと貯金の関係|どれくらいの貯金が必要?
住宅ローンを組む際は、物件価格の20%〜25%程度の頭金を用意するのが理想とされています。例えば3,000万円の住宅であれば、600万円〜750万円の頭金があると良いでしょう。
しかし、住宅購入時には物件代金だけでなく、印紙税や不動産取得税などの諸費用も必要です。
諸費用は原則として現金での支払いとなるため、頭金とは別に準備が必要です。
貯金ゼロでも住宅ローンは借りられる?
結論から言うと、貯金がゼロの状態でも住宅ローンを組むことは可能です。
物件価格の100%を借り入れるフルローンや、諸費用も含めたローンを提供している金融機関も存在します。
ただし、貯金ゼロでの住宅購入には以下のようなリスクがあります。
- 月々の返済額が増える
- 審査のハードルが上がる
- 将来的な資金不足のリスクが高まる
- 金利が高くなる傾向がある(0.1%〜0.3%程度の上乗せ)
住宅購入にかかる諸費用と必要な自己資金
住宅購入時には、仲介手数料や登記費用、印紙税、住宅ローン関連費用、保険料、引越し費用などと言った諸費用がかかります。
物件購入代金に対する諸費用の平均的な割合
- 注文住宅・新築マンション・・・3〜6%
- 建売住宅・中古マンション・・・7〜9%
物件価格3000万円の住宅を購入したときの諸費用例
- 注文住宅・新築マンション・・・90万円~180万円
- 建売住宅・中古マンション・・・210万円〜270万円
建売住宅と注文住宅の住宅ローンの違い
建売住宅の住宅ローン|審査のポイントと頭金の考え方
建売住宅とは、建築会社やデベロッパーがあらかじめ建てた住宅を購入するものです。
物件の担保価値が明確であるため、ローン審査がスムーズに進みやすい傾向にあります。
建売住宅の住宅ローン審査では、以下の3つのポイントが重視されます。
- 物件の担保評価額
- 物件の資産価値(立地条件や建物の品質など)
- 購入者の返済能力(年収や他の借入状況など)
2023年7月26日に行われた住宅金融支援機構の「フラット35利用者調査」によると、建売住宅購入における頭金の平均金額は294.5万円で、住宅価格の8.2%という結果でした。
注文住宅の住宅ローン|土地と建物でローンが分かれる?
注文住宅は、自分の希望に合わせて設計・建築する住宅のことで、土地と建物を合わせた総額で住宅ローンを組むのが一般的です。ただし、状況によっては土地と建物で別々にローンを組むケースもあります。
2023年度の「フラット35利用者調査」によると、注文住宅の頭金平均額は699万円で、住宅価格の18.1%でした。このことから、注文住宅は建売住宅よりも頭金を多く用意している方が多いことが分かります。
注文住宅を購入する際の注意点は、建築途中で予算オーバーするリスクや、完成前の建物に対するローン審査の厳しさです。建築中の一時的な資金需要に対応するために「つなぎ融資」が必要になるケースもあります。
建売 vs 注文住宅|住宅ローンを選ぶ際のメリット・デメリット
建売住宅は価格が比較的安く、購入後すぐに入居できるメリットがありますが、間取りや仕様の自由度は低いというデメリットがあります。
一方、注文住宅は自由度が高く理想の家を建てられるところにメリットがありますが、コストがかかりやすく、資金計画の管理が必要というデメリットも。
メリット・デメリットを知り、自分に合った住まいを選びましょう。
頭金とは?住宅ローン審査への影響
頭金なし・ありの違い|どちらが得か?
頭金あり(自己資金を入れる)のメリット
- 審査に通りやすくなる
- 月々の返済負担が軽減される
- 借入額が減少し、総支払額も減る
- 金利優遇を受けられる可能性がある
頭金なし(フルローン)のメリット
- 手元の貯金を残しておける
- リフォームや家具購入などに資金を回せる
- 低金利時には投資に回すという選択肢もある
どちらが得かは個人の経済状況や将来設計によって異なります。
金融機関によってはフルローンに対応していなかったり、変動金利の場合は将来の金利状況リスクに備える必要があったりするため、注意しましょう。
頭金が多いと審査に有利?審査基準のポイント
頭金の額は住宅ローン審査において重要な要素の1つです。
頭金を用意すると以下の点で審査に有利になります。
- 返済能力の証明になる
- 金融機関の融資リスクが減少される
- 借入額が減少して債務比率が改善される
特に年収に対して高額な物件を購入する場合や、収入が安定していない場合は、多めの頭金を用意することで審査通過の可能性が高まります。
住宅ローン審査を通るためのポイント
金融機関が見る審査基準とは?
住宅ローンの審査では、主に以下の項目がチェックされます。
- 返済能力(年収、返済負担率、勤続年数、雇用形態)
- 信用情報(過去の返済履歴、他のローンの借入状況)
- 物件価値(担保としての価値、立地条件、建物の構造や築年数)
特に重視されるのは返済能力と信用情報です。
返済負担率は、年収に対する年間の返済額の割合で、一般的には30〜35%以下が望ましいとされています。
年収と借入可能額の関係|いくら借りられる?
住宅ローンでの借入可能額は、主に年収によって決まります。
年収の6〜7倍程度で、返済負担率が年収の30〜35%以下になる金額が目安です。
貯金が少なくても審査に通るための対策
貯金が少なくても住宅ローン審査に通るためには、以下の対策が効果的です。
信用情報をクリーンに保つ(返済遅延を避け、過剰な借入を控える)
安定した収入を証明する(勤続年数2年以上が望ましい)
物件選びを工夫する
審査に有利な金融機関を選ぶ
住宅ローンの頭金を貯めるための賢い貯金術
効率的に頭金を貯める方法とは?
効率的に頭金を貯めるには、自動積立を活用して収入の20%以上を貯蓄に回すことがポイントです。
また、固定費の見直しや不要な支出のカットなど、支出管理を徹底しましょう。つみたてNISAなどを活用した資産運用も検討価値があります。
住宅購入のための貯金計画を立てるコツ
目標金額と期間を明確にし、毎月の貯金額を算出します。そして、住宅価格の20%程度を目安に頭金を設定し、逆算で計画を立てましょう。
ボーナスや臨時収入は全額貯金するなど、無理なく続けられるルールを作ることが大切です。
住宅ローン減税や補助金を活用して自己資金を減らす方法
住宅ローン減税制度などの公的支援を活用することで、必要な自己資金を抑えられます。
地方自治体独自の補助金制度もチェックし、賢く活用しましょう。
これらの制度は条件や適用時期が変わることがあるため、最新情報を確認してくださいね。
まとめ|貯金と住宅ローンのバランスを考えよう!
貯金が少なくても工夫次第でマイホームを手に入れることは可能です。
しかし、そのためには建売住宅と注文住宅の特性を理解し、自分の経済状況に合った頭金の設定と無理のない返済計画を立てることが重要です。
信用情報を良好に保ち、収入に見合った借入額を設定することで、住宅ローン審査に通りやすくなります。
また、住宅ローン減税などの制度を活用することで、経済的な負担を軽減できます。
住宅ローンは人生で最も大きな買い物に関わる重要な決断です。
専門家に相談しながら、将来にわたって安心して暮らせる住宅購入を目指しましょう。
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